愛する姫が待っているのでと
電車を降りる君の背中
本当はすぐりつきたい
今夜はそばにいてと

あんなわがままな女よりも
従順で一途な若士にしない
もういっそアホのふりして
そう言えたらいいのに

ああ
燃えさかるこの恋心抱き

ああ
くノ一のごとく闇を往く

忍び足煙玉影分身
この想いごまかし隠し続けるわ
いつの日か君のこと
ただの友達として愛せる日まで

ああ
あああ

会話弾む度泣きそうになる
十五センチ向こうの唇は星より遠く
炎よこの身を焼け
焼き尽くしてさっさと消えて

ああ

臨、兵、闘、者、皆、陣、列、在、前

愛する姫が待っているのでと
立派な武士道掲げてみたが
本当は君を抱きしめたい
家には帰りたくない

まるで幻術にかかっているみたい
てんでも覚めても夜伽の時も
浮かぶのは君の顔
許されぬ悪い夢

ああ
燃えさかるこの恋心抱き

ああ
落ち武者のごとく闇を往く

燕返し一の太刀龍尾剣
この邪心根出し殺し尽くせれば
山しさも虚しさも
感じずに君と笑い合えるのかなあ

ああ
ああ

張り裂けそうなほど胸が苦しい
勘違いさせないで涙んだようなその目で
振り返ると車窓から
君がまだ手を振っている

愛してると君に手を振る
仮面の下は修羅
しゅしゅしゅ

さらば友よと贈るスタンプ
画面の外は修羅
しゅしゅしゅ

ああ

Composição: Kazuumi Kumagai