おぼろにかすむ はるのつき
このおもい かぜとまいちれ
よいのそらに あわくとけて きえゆく
あまたのついおく

ゆめまどろんで さそいこまれゆく
ときのないへや ただみつめるだけ

かなしみことに つかれはててなお
とどかぬこえを つぶやくくちびる

はかないねつを おもとめては
いまもみだれる このよに
ながれるすべを さがすばかりの
こどくなほし

とこしえにつづく みちなら
いつまでもまつ わけもなく
にくまずとも くちはてられるはずと
いまをすていく

ゆめ さめてゆく
ひかりがめをさす
はなまうように
なみだはらはらとおちた

ちりゆきふまれ ちりとなっても
いつか またさきほれば
あなたのむねを いろどるさくら
になれますか

しみわたる こころのしずく
けがれはまだとれぬままで
ほかのだれを あいすることもなく
ときだけがすぎる

といかけたことばは
こくうにきえ

おぼろにかすむ はるのつき
このおもい かぜとまいちれ
よいのそらに あわくとけて きえゆく
あまたのついおく

とそけゆめうつつに
たくすこのねがいのはなを
よいのそらに うかびさびしげにかがやいた おぼろつき

Composição: